ギター講座(20)よくあるコード進行を把握しておく

ギターでコードを押さえて伴奏を練習していると、色々な曲をやるほど似通ったコード進行がたくさん登場することに気付きます。定番とされる進行をいくつか紹介しましょう。

I – VIm – IV – V7

(C major) C – Am – F – G7
(G major) G – Em – C – D7
ひたすら繰り返す「循環進行」として使われることが多いものです。3つ目のコードがFではなくDmになる「イチロクニーゴー」と呼ばれる亜流もあります。

使われる曲

Stand By Me / Ben.E.King
Please Mr.Postman / Marvelettes
夏色 / ゆず
ルージュの伝言 / 荒井由実 (順番が違う:F – G – C – Am)
Last Christmas / Wham!(イチロクニーゴー)

I – V7 – VIm – IIIm – IV – I – IV – V7

(C major) C – G7 – Am – Em – F – C – F – G7
(G major) G – D7 – Em – Bm – C – G – C – D7
俗に言うカノン進行。分数コードを使った下降ベースラインなどのアレンジもあります。

使われる曲

チェリー / スピッツ
さくらんぼ / 大塚愛
Tomorrow / 岡本真夜
さくら / 森山直太朗
マリーゴールド / あいみょん(分数コードを使った下降アレンジ)

IV – V – IIIm – VIm

(C major) F – G – Em – Am
(G major) C – D – Bm – Em
サビ用のド定番。これだけで世の中のヒット曲の3割ぐらいに当たるんじゃないかと思われるほど膨大に使われてます。G→G/F、Em→E7、Am→A7といったようなプチ変化しているものも多い。

使われる曲

全力少年 / スキマスイッチ
悲しい気持ち / 桑田佳祐
卒業写真 / 荒井由実 (G→G/F)
ロビンソン / スピッツ (F→G/F、Em→E7)
サボテンの花 / チューリップ (F→G/F、Am→A7)

I – IV – V – III7/#V – VIm

(C major) C – F – G – E7/G# – Am
(G major) G – C – D – B7/D# – Em
流行なのか、昨今のJ-POPに妙に多い進行。4つ目のコードがミソで、ベースラインが緩やかに上昇します。E7/G#は構成音が似通ったG#dimに変化することも。

使われる曲

ひまわりの約束 / 秦基博
水平線 / back number

”コード進行”を把握するコツ

コード進行はパターンが結構似てくるため、多くの曲は少しずつ違うだけで共通点が多く見つけられます。そのため、たくさんの曲を演奏していると何となく進行の予測が付くようになり、新しい曲にすぐに対応できるようになります。

そのためには横の繋がりを意識して演奏することが大事。特に始めたての頃は今押さえているコードだけに注力して、縦割りで見るため、横で見ることができません。慣れてきてコードを覚えるに連れて、意識的に4小節単位などの大きな視点でコードの流れを見るようにしましょう。進行をかたまりとして把握できると、演奏はもちろん作曲や編曲にも繋がってきます。

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