名曲イントロをギター1本で「あいみょん / マリーゴールド」

最近「この曲が弾きたい」という声をレッスンでもよく聞く、あいみょんのマリーゴールド。昔の恋を懐かしんでいるっぽい歌詞や、典型的カノン進行のコードなど、最近にしてはずいぶんと懐かしい雰囲気を纏っています。

本編はFが弾ければたやすく弾けそうな簡単なコード進行に、わかりやすい16ビート。難易度はかなり低い方でしょう。ただ、ギター教室のHPで取り上げるからには普通では面白くないので、今回はイントロと間奏をギター1本で弾ききるアレンジを掲載。通常の弾き語りの時に違和感なく入るように、ストロークでアレンジしていますが、間奏の部分の難易度は相当です。ではいってみましょう!

ちなみに、全編カポ2fのキーCで弾いています。

イントロ

エレキギターのイントロをコードに混ぜて弾いています。スラッシュ記号の部分は軽いストローク。

G/Bは人・薬で押さえて、その最後の音は小指を1弦5fに延長。二段目のEmは突然ハイコードに飛びます。ここは難しければ1弦7fだけを押さえて1〜4弦だけを弾くという手もあります。ちょっと薄っぺらくはなりますが。

G/B部分の最後のフォーム
ハイコードのEm。Bmと同形。

間奏

こちらもエレキギター。音列はイントロと違い、かなり高いところまで使われているので、かなり難しいです。

2小節目のFadd9は親指で6弦を押さえます。後半は2〜4弦の1-2-3fを押さえたまま。1弦だけが動いて、小節のラストではGのコードに。実際にはGは次の小節の頭からですが、ストロークでアレンジするとこうする以外なかったです。

Fadd9のラスト。グレーの部分が開放→人差し指→小指で移動

3小節目Gコードの後半はCコードがベースとなった形になっており、押さえたまま右手だけで弾く弦をコントロールしながら音列を作っています。ラストでAm7へ移動。ここが最難。

GからAmに向けてこんな移動。かなり難しい。

4小節目のAm7はコードの形状だけで見ると「Dsus4→D」のような形をとっていますが、5弦の開放を一緒に鳴らすことで、Amの響きを保っています。下段のFの部分は2弦をミュートしていますが、鳴っていても#11の音が増えて、それはそれでクール。動画でも微妙に鳴ってしまっています。

ラストのGのところはさすがに音域の不足でオクターブ下げています。1fが混ざることでメロディが作られていますが、これはGコードにプラスして人差し指で押さえます。

間奏(オクターブ下)

さすがに音域が高く鳴りすぎて、ポジションチェンジも並ではなくなってしまったので、ローポジションだけで弾けるオクターブ下verも付けました。

はじめのCのところは右手で低音弦を中心に狙って、うまく音列を作っていきます。

2小節目のFadd9は親指で6弦を押さえ、2、4弦をそれぞれ人、薬で押弦。3小節目のGは普通のG。

4小節目はAm7ですが、#5(1弦1f)の音がメロディにあるせいで、妙な形を押さえています。下段は普通のF。Gコードの部分はオクターブ上バージョンと同じです。

Am7部分の最初のフォーム。

おわりに

いずれも難しい譜面ばかりです。インとローをギター1本で再現するシリーズの中では一番難しいと思います。メロディをコードのトップノートに足して曲を表現する手法はジャズギターのソロに近い発想。それにストロークを混ぜているのが今回のアレンジです。

かなり難しいですが、ストロークやピッキングの細かいコントロールの練習にうってつけなので、できそうであればぜひ一度トライしてみてください!

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