備品のエレキギターのフレットを打ち替えました

教室備品として置いてあるフェルナンデスのエレキギター。フレットがずいぶん減ってしまい、プレイアビリティが悪くなってしまっていたので、打ち替えを敢行しました。

このギターは教室黎明期に、第一回発表会開催時に利用したタクシーの運転手の方に譲って頂いた思い出深い一本です。

或るタクシー運転手との出会い

フレット打ち替えとは

フレットは金属製(ニッケルシルバーが多い)ですが、長らく使用していると徐々に削れて減っていきます。

作業前はこんな感じ

ある程度までは全体の高さを均す「すり合わせ」という作業で対処しますが、減りすぎると必要な高さが確保できなくなり、交換が必要になります。フレット交換には通常30,000円ほども掛かり、モノによっては新品を買う方が安くなったりします。

アコギのローポジションなどでは弦の当たる場所だけが凹むように削れていたり、エレキギターのリードプレイを多用する人は7フレット付近が一番削れていたり、減り具合でプレイスタイルまで分かったりします。

最近ではエレキギターでステンレス製フレットの普及が進んでおり、こちらは硬度が高いため、使えなくなるほど減ることはほとんどありません。手間賃が掛かり割高、そしてギラついた音色に変わってしまうということが欠点とされています。

作業の風景

動画にしてインスタに挙げていますが、そこからの抜粋写真で手順をざっくり紹介。


まず古くなったフレットを抜きます。専用の工具を使い、一つ一つを浮き上がらせるように丁寧に。


フレットがなくなった指板を均します。この作業の前にネックの反りを矯正しています。


フレットを打ち込みます。バインディング有りの場合はこの前に一手間掛かります。


マスキングをしてすり合わせます。新品を打ち込んだあとは高さが不揃いなので、それを均す作業です。


マスキングを外したらできあがり。弦を張ってビビりなどがないかチェックして終了です。

フレット交換後の試し弾き

というわけで

ざっくりと手順を紹介しました。実際にはこの間に多くのチェックやフレットエッジ部分の処理など、細かい作業を含んでいます。

フレット打ち替えは非常に高値で、廉価帯のギターでは打ち替えそのものを諦めることも多いもの。現在、当教室レッスン生の方に格安での提供を行っており、近い将来新たなビジネスとして独立展開を考えています。

 
 

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