ギター講座(11) 16ビート・ストロークに挑戦

16ビートは昨今のJ-POPを演奏する際には欠かせないリズムパターンです。右手の動きが素早いので、右手の動きに慣れがいります。コツとしては腕の振りをとどめて、手首から先を柔らかくして演奏すること。

16ビートと8ビート

16ビートはギターで弾く際に、16分音符単位で右手が往復します。結果的に1拍に右手が二往復することになり、8ビートの時と比べて、倍の速さになります。1拍にダウンが2回と覚えておくといいです。

16beat-basic

この動きで8分音符を連続して弾くと、全てダウンストロークになります(上図・下の段)。この辺りが16ビートを把握する一つのカギになってきます。

 

footsteps

拍の頭に足でリズムを取っていけると理想的。拍と拍の間にあるダウンストローク部分で踏んでしまわないように注意。

実際のリズム

ex

このように取ります。右手は常に16分音符単位で動きます。ダウンの部分での空振りを意識すると安定しやすいです。この場合は1拍目のウラの部分。

スピードの遅いとき

右手は腕の部分を中心に振ります。ピックを大きく上下させて、振りながら弦にも当てるという感覚です。

スピードの速いとき

手首を中心に振ります。2,3弦辺りを中心に狙い、ハナから全弦弾こうとはしないこと。基本は1〜6弦の間の幅ぐらいで細かく動かしつつ、アクセントなどの時だけ少し動きが大きくなる感じです。最初はなかなかできないですが、細かく動かして一定を保てるように練習するべし。

高速の16ビートについては、この次の記事で詳しく解説しています!

ギター講座(12)高速の16ビート・ストロークを攻略

実践してみる

その1

ex1
上のリズムにCadd9を加えたもの。ポップス系の常套進行です。

cadd9
この進行の場合、1,2弦3fを押さえたまま、上の2本だけを入れ替えていくように弾く場合がほとんどです。

その2

ex2
こちらはミスチルの「花-memento mori-」のイントロ風。ゆっくりのテンポなので、ざっくりと腕から振り下ろすように弾きます。曲の頭がこれから始まるので、コード二つしかない割にはえらく印象的。

その3

ex3
コブクロ「蕾」のサビ風。最後の小節は16ビートの振りを維持する場合、全部ダウンになります。カッコ内の空振りも出来ればやっておいた方が良いと思います。無くても弾けますけどね。

右手の注意点

ピックの持ち方

ピックの持ち方をチェックしてみてください。親指と人差し指で軽く握れていますか?ピックを持ち慣れなかったり、我流で弾き続けている方の中には、強く握りしめている方、人差し指と中指を両方使って落ちないようにしているケースが散見されます。これは軽く振れないので基本NGです。

ピックが落ちるのはある意味、慣れるまでの成長痛のようなもので、誰しもが通る道なので、そんなときはまた拾ってください。落とすぐらいなら軽く握れているということなので、逆にOKです。

こちらの記事も参考に→ピックを自在に操るためのコツと選び方

柔らかく振る

スピードによってメインの稼動部分がかわってきますが、とりあえずは力を抜いておくこと。ピックを握りしめるのがアウトなのは、ここでの脱力ができないからという理由もあります。

ひとつの目安として、手首はぶらぶらさせている状態を維持します。手首が固まっているのは遅かろうが速かろうがNGです。

下の動画も参考にどうぞ。

まとめ

16ビートは右手の動きが壁となって、なかなか速さに付いていくのに経験がいる弾き方です。左手の力がうまく抜けるぐらいになってくると、右手も力が抜けて良い感じになってきます。

最後に書いたとおり、右手のピックを落とさないようにと握りしめると逆効果なので、落としてもいいやぐらいの気持ちで軽く持っておいた方がいいですよ。

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