コード表に載っていない押さえ方
コード表には一番使われるオーソドックスな形のコードが載せてあるのが普通です。が、それ以外にも使いやすかったり、響きが良かったり、色んな理由でよく使われる形があります。そんなフォームをここではご紹介。
G
Gといえば1,5,6弦の三箇所を押さえるものが通例。ところが、こんなものが使われることも。
このフォームはYesterdayで使われて世界中で有名になったもので、3度が抜けていることから、明るさが希薄で無機質な響きがします。
個人的には結構好きでよく使っているフォーム。歪んだ音での響きが良くなることからエレキギター奏者には好まれており、バンド音楽ではよく登場します。ちなみに、これに5弦2fを押さえるものは「4箇所を押さえるG」としてこれまたよく使われます。
Gmaj7
通常では5弦2fを押さえるのですが、これが非常に押さえにくい。中指と人差し指の角度が窮屈で、手を強引に傾けないとしんどいです。このフォームはルートを中指、1弦を人差し指で押さえ、中指の腹のあたりで5弦をミュートします。あるはずだった5弦2fは2弦に同じBの音があるので、消えてても問題ありません。
ポイントはミュートができるかといったところですが、中指で押さえると5弦は出すほうが難しいぐらいで、勝手に当たって消える人が多いんじゃないでしょうか。このフォームはGmaj7として響きは不足なく、より簡単なことから、幅広く使えると思います。
各種add9コード
Eadd9
Eadd9というとEを押さえ、さらに1弦2fを追加するものがよく知られていますが、こちらは9thをオクターブ下へ持ってきたもの。押さえるのは難しいですが、響きの美しさではアコギでも屈指です。ぱっと押さえられるように練習することで、左手の強化も図れますよ。
Aadd9
通常のものはAの2弦を空けて開放にするというものですが、このフォームだと3度の音がなく、明るさが出てきません。表記のものは、6,7フレットを押さえるという、なかなか咄嗟の反応が難しいフォームですが、キラッとした明るさが出てきます。ちなみに3弦を半音下げて5fにすると暗い”Amadd9″のできあがり。
Fadd9
6弦のルートは親指で押さえます。1弦の3fないしは1fを押さえても可。指でアルペジオすると美しさが際立ちます。「空も飛べるはず」のイントロの最後の一音でこのフォームに1弦3fを足したものを弾くと非常に気持ち良いです。
Gadd9ほか
上のFadd9をずらしたもの。ミュートが2箇所あるので、ストロークというよりはフィンガー向き。このフォームは少し押さえるのにコツが要りますが、横にずらして使えるのが強み。Abadd9みたいなコードでもこれを半音ずらすだけで成立します。そして1弦に音を足すオーソドックスなフォームより響きがきれいです。
まとめ
ほかにも色々ありますが、とりあえずこんなところで。一般的ではないフォームをつかうことで、ギターらしくない特徴的な響きを得ることもでき、それが自分のスタイルの幅を広げることにも繋がります。ある程度コードを覚えたら、いろんなフォームを使うのにも積極的に挑戦してみましょう。