アドリブはフレーズでこなす〜初心者向けアドリブ法
アドリブはスケールを覚えれば出来ると思っている人が多いですが、実際にそんなことはまったくなく、フレーズ単位での把握が不可欠です。
今回の動画ではオアシスの「Don’t Look Back In Anger」に登場するフレーズを2つ使ってアドリブに導いています。
フレーズを把握しよう
フレーズというのは、ひとつの音列の塊で、いわば「言い回し」に近いもの。スケールは”フレーズがその中のどこを通るのか”を考えるために把握します。
これはペンタトニック・スケールの一番良く使うポジションで、色の赤いところをメインとして、その両端(紫色)を延長として把握します。赤いところはボックスポジションと言い、各弦に2音ずつあります。マイナー・ペンタだと6弦の左側にある音(人差し指で押さえる)がルートになり、メジャー・ペンタだと右側の音(薬指or小指で押さえる)がルートになります。
その1
まずはこちら。ペンタトニック系フレーズでは一番良く見るやつです。ボックスポジションのみで弾かれていて、単純で弾きやすい割に使い勝手がよいフレーズです。
その2
これは延長部分を利用したフレーズで、6弦から3弦辺りまで上昇しています。
フレーズとキーを把握
2つ挙げたフレーズはどちらもAマイナー/Cメジャー・ペンタトニックのスケール上で弾かれています。こんなふうにフレーズの位置する場所を把握するためにスケールを利用するのが正しい方法。とりあえず覚えて、それを上下に移動するだけでは単なる運指練習にしかなりません。

今回の動画ではAマイナーのバッキングの上で弾いているので、これをそのまま使えば良く、これがもしGマイナーやCマイナーなどの違うキーになるならば、その位置に平行移動して使う必要があります。
実践
実践ではとにかく同じフレーズを何回も弾くこと!気づいたらおなじことばっかりやってるな…ってぐらいがちょうどいいです。どうせそんなにたくさんのフレーズは覚えられないので、最初に覚えてられるのは多くても2〜3個でしょう。始めは1個でもいいです。カラオケ音源を流しながら、その上に覚えたものをランダムにとにかく入れまくります。
このフレーズではうまくまとめてますが、実際にやってみるとこんなにうまくまとまりません。とにかく覚えたフレーズを何回も弾くこと。慣れてくるにつれて雰囲気がつかめるようになって、いい感じに入れる場所も制御出来るようになってきます。
最後の重要ポイントとしてはリズム。8分音符、16分音符、本来ガチガチに正確に入れなければなりません。でも、初心者にそれは無理な話。最初はなかなかうまく入らないと思いますが、とりあえずできるだけ合わせる意識だけは持っておいてください。