マイナー・ペンタトニック・スケールについて

マイナー・ペンタトニック・スケールといえば、ギターを弾く人が真っ先に覚えるスケールです。覚えやすい上に、ブルースやロックと相性が良いため、そればかり使ってる人も少なくないです。

ドレミファソラシドという誰もが知る音列を「Cメジャー・スケール」と言いますが、これをラから初めて

ラシドレミファソラ

にすると、これが「Aマイナー・スケール」という名前に変わります。それと同時に明るかった音階が暗く聞こえるようになります。同じドレミファから派生しているのに雰囲気が変わってしまう、音楽の不思議です。

このマイナー・スケールからシとファを抜いて

ラドレミソ

と弾いたもの、これが「Aマイナー・ペンタトニック・スケール」です。

6弦ルート・ボックスポジション
6弦ルート・ボックスポジション

指板上ではこういうふうな形を取っています。ラドレミソラドレミソ…、と指板の5〜8フレットの部分で弾くとこういう形になるのです。赤い点はルート音を表しており、キーによってここが変わります。Aマイナーなら5フレット、Gマイナーなら3フレット、Cマイナーなら8フレットという風に。

この中から適当に音を選んで弾いていくと自分のアドリブが出来上がります。キーが変わると場所もズレていくので、そこだけは注意です。

しかし、それで終わらせず、左右に延長するポジションを把握します。

6弦ルート・延長
6弦ルート・延長

これを左右に滑らせながら弾くと、往年のクラプトンやジミー・ペイジなどのフレーズに近いものができあがります。

 

ここまでは6弦ルートを主にした話でした。6弦の5フレットをルートにしてAマイナー・ペンタをまずはじめに把握する人が大半ですし、練習の際はまずそこから始めると良いかと思います。

ここで、さらに5弦ルートのペンタトニック・ポジションを紹介。

5弦ルート・ボックスポジション

6弦ルートに比べると少し覚えにくい形をしていますが、それでも何回か弾いてると把握できそうな形です。Aマイナー・ペンタトニックということで扱うならば、5弦ルートのAは開放弦あるいは12フレットなので、12フレットで使うのが良さそうです。

これを使うことで幅広い音域を使えるようになるので、アドリブの際にも幅が出てきます。6弦ルートに慣れてきたらこちらも攻めてみるのがいいんじゃないでしょうか。

 

で、最終的にはこんな感じになります。

 

これは典型的なAのブルースコード進行ですが、ペンタトニックだけでもこんな感じのソロを作ることはできます。他にも色んな使い方を考えることが出来る、基本にして万能のスケールでもあるので、あまりよく知らない人はちゃんと覚えて、少し飽きている人も再度研究し直してみてはいかがでしょうか。

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