ソロギター制作講座〜大きな古時計・後編

大きな古時計のソロギターアレンジ講座。前編はメロディにルート音と最低限のコード内声を挿入するところまででした。

後半はコードアレンジを含む、かなり難しい内容まで踏み込んでいきますよ。

コードアルペジオを入れる

コードアルペジオをメロディと同時に入れるようにアレンジします。ここまで来ると弾くだけでもそこそこの難易度になってきます。僕の好きな岡崎倫典さんのアレンジなんかは、この辺りの入れ方が絶妙です。

譜面の赤丸の部分はメロディの下に付いたコードアルペジオ。こういう風に抜粋するとよく分かります。

青丸のところは低音で遊んでいる箇所。低音を動かすのは印象が大きいので、うまく入れるとかっこよくなります。

緑の丸の所はコードを若干変えているところ。3弦3fの音はBb音ですがC7の7thに当たるので、これを入れることで、コードネームは一時的にC7になります。ラストは厳密にはCではなくCsus4-Cですね。下でやってるリハーモナイズほど大層でもなく、軽く音を付け加えているという感覚です。

注釈なしの譜面はこちら

コード進行をリハーモナイズする

さて、この講座ラストはコードのリハーモナイズ。リハーモナイズとは既存のコード進行をアレンジして別のコードに付け替える作業のことですが、少し凝ったアレンジをしようとすると不可欠になってくる作業です。

この曲はもともとがシンプルでかつ誰でも知ってる曲というのもあるので、少し面白いコードを付け直してみました。

青い枠内のところはベースラインが「E-F-F#-G」「C-B-Bb-A」などと半音進行するように作っています。分数コードとしての使い方では一般的なものです。

赤い枠のところは、メロディに合わせてコードごと変えていってます。クラシックの対位法的な作り方で、ゴスペルなんかにもよく使われる手法です。演奏は大変ですが、印象が抜群なのでここぞというときに効果を発揮します。

リハモは経験と理論的な下地が必要なので、ここでは細かい話はできませんが、この2つの手法は僕がよく考えるアレンジです。

注釈なしの譜面はこちら

まとめ

ソロギターは慣れてくると結構自分で作ったりも出来るので、自分の弾きたい曲の譜面がなかったりする場合、一度やってみてはいかがでしょう。演奏の技術のみならず音楽そのものの勉強にもなりますよ。まずはコードとメロディだけのシンプルな譜面からのスタートです。

最後に扱ったリハモについては、かなり専門的な作業なので、理論の勉強や何よりアレンジの経験が必要です。ここはアコギの演奏とはまた違った作業になるのですが、やってみると面白いです。

当教室ではこの辺のレッスンもしていますので、興味のある方はいつでもお問い合わせくださいね。

 
 

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