名曲イントロをギター1本で「サザンオールスターズ / 真夏の果実」

弾き語りなどでギター1本で伴奏する際に困るのがイントロ。曲の顔となるようなフレーズが入ってることも多く、出来るだけ再現したいのが本音ですが、難しいものも多いです。

そんなイントロをギター1本で再現してみようというこの企画。第3回は夏の定番曲「真夏の果実」です。

二つの楽器を一本に

ぱっと聞くとさらっとながしてしまいそうなイントロですが、原曲をよーく聴くと、マレット系あるいはベル系の音色とウクレレっぽい弦楽器の音色が絡み合っています。その動きはかなり互いに複雑で、敏腕プロデューサーの小林武史氏の最大の仕事が現れていると言えます。

互いの動きは複雑ですが、一本にまとめるのはそう難しくないので、そこからトライします。

弾き方

真夏の果実イントロ

ストレッチのDコード(1〜3小節目)

最初は2fから5fにわたる、ストレッチ気味のDコードからスタート。1弦5fが最大のポイントなので、ここは外すわけにはいきません。2小節目のA/C#はさらにきつく、小指の5fセーハがなかなか難儀です。少しサウンドは変わってしまいますが、難しければセーハを諦めて1弦のみでもいいかもしれません。

ところで、このDコードはよく出てきます。ビートルズの曲なんかではかなり頻出ですし、「やさしさに包まれたなら」のイントロもこれですね。まぁ、あの曲は4カポでラクですが。

3小節目のBmは3弦が2f→4fと変わっています。原曲と同じ音列にしたければ正確にやっておきましょう。

ポジショニングの妙(4〜5小節目)

F#mから一気に9f近くまで飛んでいきます。手前に2弦解放のシの音が挟まってますが、これは出来れば入れた方がそれっぽくなります。その後は1弦2fをはさみ、再び3f付近へ。Gの6弦3fルートは親指、このときの5fは小指、2弦3fは人差し指になるでしょう。

ストロークは必要か(5小節目〜)

Gコードから後ろにドラムが入り始めるので、それに合わせて軽くストロークを混ぜてアレンジしています。難しくなりますし、うまく合わないという場合は普通に指弾きで弾き通してもいいでしょう。ただ、最後のEm部分などはストロークがないと間延びするので、軽くやっておいた方がいいとは思います。

まとめ

これからの季節、また街中で聴けそうな一曲です。間奏も原曲のオルガンにこだわらなければこのイントロをそのまま使えますので、参考にしてみてください。あまり駅前とかでやってる人を見たことはないですが、コード進行も曲も弾き語りにわりと向いている気がします。

ちなみにこの曲と「希望の轍」は、サザンのメンバーは原由子以外参加していません。実質は桑田佳祐が小林武史をプロデュースに迎えて仕上げたソロ曲に近い存在です。とはいえ、サザンのライブでは普通にやってますし、当教室のHPでも一般的な扱いとしてサザンの曲で通しています。

 
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